取り説:蜜蜂が到着したら

荷解きについて

 

 

1)ダンボールのカバーの下に入っている麻袋は雨等で濡れないよう

  に保管し、内検時までにカットして巣碑枠覆い布にしてください。

 

2)西洋ミツバチ販売の巣箱は全体をネットで覆っています。これ

  は、万が一輸送中に巣箱が破損した時、ミツバチが飛び出ないた

  めです。数か所のホチキス針を抜きネットを取り外してください。

 

3)箱のふた、あみ窓は 木ネジ止めしてあります。釘ですと作業時

  に音と振動で、ハチを刺激するので木ネジを使用しています。電

  動ドライバーですと外すのは簡単ですが、ない場合は手回しドラ

  イバーでも外せます。

 

 

 

巣箱の設置手順

 

1)到着したら、まず、後ろ側のあみ窓のふたを上げて、木ネジで止

  めてください。

 

2)つぎに、巣箱設置場所に安置し、燻煙器で煙を軽くかけながら、

  前側のあみ窓のふたを上げてください。すると、巣門が現れま

  す。到着したら、とにかく巣門は早く開けてあげてください。

 

3)巣門を開けると、ハチ達は環境が変わったことに気付き、巣箱の

  位置を覚えるため、巣箱の方を向いて近く、遠くを繰り返してホ

  バーリングをします。西洋ミツバチは巣箱から逃げ出しませんか

  ら、このまま安心してOKです。

 

4)1時間もすると、もう、花蜜や花粉を集めはじめます。

 

 

 

最初の内件

 

2~3日したら、巣箱のふたを開け、内検します。

 

1) 巣碑枠を固定してある木ネジを外してください。分割板は一番

   外側の巣脾にくっ付けておいてください。蜂を冷やさないため

     と無駄巣を作らせないためです。給餌器は抜き出して保管して

   ください。

 

2) 全巣脾の貯蜜圏を確認してください。

 

3) 全巣脾の蜂児圏を確認してください。

 

4) 女王蜂を確認してください。女王蜂を見つけられなくても卵があ

   れば女王蜂はいます。

   

5)ダンボールのカバーの下に入っていた麻袋をカットして作った麻

   布で巣碑枠を覆い、フタをします。

 

 

  

今後の飼育

 

1)充満群ですから、巣礎枠を挿入すれば、すぐにも巣盛りをはじめ

  ます。今ある一番外側の巣碑枠を一枚分さらに外側に移動させて、

  その隙間に入れてください。すなわち、外側から2枚目の位置です。

  ミツバチは充満を維持することが大切です。巣礎枠をれすぎると、

  逆に蜂群の成長がなかなか進みません。

  

2)順調にいけば一ヶ月程で7枚箱が一杯になります。その時は7枚

  箱の継箱を載せるか、あるいは10枚箱に移し替えてください。

 

 

 

追加説明

 

1)巣箱設置について

 

養蜂書によっては、一時間~一晩安置しておいてから巣門を開けるように記述しているものがありますが、ミツバチが到着したら、とにかく出来るだけ早く網窓を閉め、巣門を開けるのが良いです。その理由は以下のようです。

 

あ)巣門を閉めています。これは、蜂たちにとっては住みかの異常事態なのです。蜂たちは巣門(出口)を探し回り、巣箱内は大騒ぎとなっています。外が暗ければいくらか治まりますが、昼間ですと外役蜂の活動が妨げられているのですから、蜂たちに大変なストレスと不安感を強いられているのです。外役蜂が騒げば、内役蜂たちも騒ぎます。巣箱内が大騒動になっています。ですから、到着したら、とにかく出来るだけ早く後ろの網窓を閉め、巣門を開けるのが良いです。夜到着の場合もそうです。

 

い)前面及び背面の網窓を開けてあります。巣箱は、自然巣に学んで開発された飼育箱で、通常、内部は暗く巣門以外は密閉状態です。ミツバチは巣門から風を出し入れし、巣内で羽ばたきをして温度の上げ下げをしています。ですから、前面及び背面の網窓が開けてあると、蜂たちは、巣箱内の温度調節がいつも通りには出来ません。

 

巣箱運搬中は蜂たちが大騒ぎし、そのために巣箱内が50度以上の過剰温度になり、ミツバチが蒸れて死んでしまうことがあります。これを蒸殺と言います。前面及び背面の網窓を開けているのは、この蒸殺を防ぐためですが、巣箱到着後には、もう蒸殺は起こりませんから、巣箱を通常の居住空間に戻してあげるのです。そうすれば、巣箱内をその時点の最適な育児温度に温度調節します。できるだけ早く通常の生活に戻れるようにしてあげるのが良いです。

 

 

2)最初の内検について

 

ミツバチが到着したら、すぐにでも巣箱を開けて見てみたい・・・というのは当然ですが、2~3日待って!! というのは以下のような理由からです。

 

ミツバチは運搬のため、一晩、所によっては2~3日間、異常事態、異常環境下に置かれていました。そのため、生活が乱れています。具体的には、王蜂は産卵を止め、働き蜂は巣盛りを止め、蜜の濃縮を止め、乳を分泌せず、外役蜂と内役蜂の作業連携も崩れています。運搬してきたミツバチを元の通常の生活に早く戻してあげることが先決なのです。

 

ですから最初の内検は2~3日、じっと待ってください。移動して来て、直ぐに蓋を開け、内検や、巣礎枠や空巣碑の追加、その他の作業を急いで行うと、その後のミツバチの生育が悪くなります。疲労困ぱいしているミツバチに、さらに異常事態や重労働を強いるのですから・・・。

 

2~3日すると、蜂群は完全にその地に適応し、生活も立ち直ります。王蜂は産卵を始め、働き蜂はそれぞれの役割に専念しています。巣門前には、移動中に死んだ蜂が運び出されます。巣箱内の掃除も進んでいるのです。もう、内検OKです。ミツバチ主体に物事を考え、行動するのがミツバチ飼育のコツです。

 

今後の飼育は 西洋ミツバチ飼育指南 をご参考にすすめてください。指南ページでも解決しない場合はメール又はFAXをお送りください。

 

 

直面する課題

 

直近で直面する課題は下記をご参考ください。

 

手続き  -->蜜蜂飼育届けの書き方

 

病気   -->ふそ病検査について 

 

法律   ーー>養蜂振興法について

 

協会   ーー>養蜂協会について

 

必要な器具ーー>養蜂器具販売サイト

 

飼育法   ーー>西洋蜜蜂飼育指南サイト